電動ガンのパワーソース、バッテリーは電動ガンの性能を引き出すために非常に重要です。いくら優れた電動ガンやカスタムパーツを組み込んでも、バッテリーが貧弱だとその性能を発揮できません。今なお国産電動ガンの純正バッテリーはニッケル水素バッテリー主流ですが、カスタムバッテリーとしては性能に優れた「リポバッテリー」が主流となっています。
リポバッテリーとは?
リチウムポリマーバッテリー(LiPo・Li-Po・リポ・リチウムポリマー・ポリマー電池とも言う)のことで、充電式電池の一種です。 スマートフォンやタブレット、ノートパソコンなどにも使用されており、現代において代表的な充電式電池と言えます。
小型軽量で高性能なリポバッテリーは、ホビーの世界ではRC業界でも主流となっています。飛行機やヘリ、ドローンなどのラジコンでは軽くて小さいリポバッテリーは最高のパワーソースだからです。
ここからは電動ガンにリポバッテリーを使用する上で知っておきたいことをまとめていますので、リポバッテリーを購入される予定の方も、そうじゃない方もお時間あれば目を通してみてください。リポバッテリーのメリット
突入電力の高さ
これが一番のアドバンテージかと思われます。リポバッテリーは瞬間的に大電力を放出できる特性があるため、入力からの動きの速さ、すなわちキレが違います。
小型軽量
ニッケル水素バッテリーに比べ、小サイズで大容量を実現しているため、小型の電動ガンやカスタムガンなど、バッテリースペースが乏しいものにも多様な形状での製品化が可能なリポバッテリーなら対応します。実際、リポバッテリーの登場によって電動ガンの自由度は大きく向上しました。
低温でも変わらない性能
真冬に使用してもほとんど性能が落ちないのもリポバッテリーの大きなメリットです。適正温度は30℃と言われていますが、少なくとも日本の気候における変動内では体感できるほど大きな性能の変化はないといっていいと思います。
保管やメンテナンスが楽
リポバッテリーに自然放電やメモリー効果はありません。適正状態で保管しておけば、次回使用時までそのままでOKです。
リポバッテリーのデメリット
過放電に弱い
特性上、過放電が起きるとそのバッテリーは性能がガクッと下がってしまいます(寿命が非常に短くなったり、バッテリーが物理的に膨らんだりする)。使用していてサイクルが落ちたりレスポンスが下がる(1セル3.5v以下)になった場合は、すぐに充電もしくは予備のバッテリーに交換するのがいいでしょう。慣れないうちはバッテリーチェッカーなどでこまめにバッテリーの状態をチェックしたり、電圧の低下を検知するセーフティデバイスを取り付け、過放電を予防するのも手です。
過充電に弱い
リポバッテリーは過充電を行うと発熱(最悪の場合は燃焼)することがあります。リポバッテリー用の充電器には自動停止機能があるので、常識的な使用を行っている分には安全ですが、リポバッテリーがそういう性質を持っているのは確かです。
高温に弱い
夏場の車内や炎天下での直射日光などで長時間の保管は危険です。常識的な保管方法であれば問題はないです。(大半の電池は高温に弱いといえばそうです)
誤解を恐れず簡単にまとめちゃうと、
■小型軽量でレスポンスが上がるしノーマル電動ガンにもそのまま使える!
■過放電には注意!が、よほどのことをしなければ他のバッテリーと比べても危険ではない。 国産メーカーの電動ガンをお使いであれば、付属バッテリーと互換サイズのリポバッテリーが発売されていますので、電動ガンの説明書に掲載されているバッテリーと同じサイズの物を使用してください。「〇〇サイズバッテリー互換」と記載しています。海外製電動ガンに使用する場合も、説明書や購入店でサイズ明記はされているので、それに準じたサイズを購入してください。カスタムガンの場合は商品ページの寸法から収納できるかどうか確認してください。
現在、電動ガンのバッテリーコネクターの大半は「ミニコネクター」となっており、各社バッテリーメーカーもこれに追随しています。ただ、海外製電動ガンの場合は「T型・ミニT型コネクター」の場合もごく稀にあるので要確認です。その場合はコネクターの交換を行うか、変換コネクターを中継する必要があります。国産メーカーの電動ガンでもコンパクト電動ガン・電動ハンドガン・次世代M4(ストックに収納する機種)など一部コネクター形状の特殊な電動ガンには下記のようなアダプターが必要になります。
電動ガン用リポバッテリーの電圧は「2セル(7.4v)」もしくは「3セル(11.1v)」が主流となっています。国産メーカーノーマル電動ガンの場合は2セル(7.4v)推奨です。ノーマルに3セル(11.1v)を使用すると高確率で壊れます。3セル(11.1v)は高負荷に耐えうるカスタムを施した電動ガンか、元々3セル(11.1v)を推奨している電動ガン用となっています。
電動ガン用リポバッテリーには「2000mAh」とか「30c」とか書かれています。簡略に説明するとmAhは容量、Cは放電能力です。mAhの前に来る数字が大きいほど大容量、Cレートが高いほど瞬発力があることになります。しかしCレートに関しては、性能を発揮する土壌(モーターの性能など)がないと意味がないとも言えます。様々な要因によって変化する部分ではありますが、細かく説明すると文章量がかさんでしまいますので割愛します。
リポバッテリーは電動ガンから取り外して、高温にならない場所で保管してください。万一に備え、金属製の入れ物か不燃性のリポバッグに入れておくことを推奨しています。その際のバッテリーの状態はおおよそ50%程度の充電状態しておくのが安全でバッテリーの寿命を延ばします。